よく、人でも火葬前に生き返ったという話を聞いたりしますが、ペットでもそんなことが起きるのでしょうか。
人の場合、医師が死を判定してから24時間経過しないと火葬できません。
昔、医学の未発達の時代では死亡の確認不備(仮死)での葬儀、埋葬が皆無ではなかったと思われます。
そのため、棺のふたから起き上がってきたなど場面も実際にはあったようですが、現代の様に医療技術が発達し、医師により「死亡確認」された以後の段階での蘇生はございません。
ペットの遺体が火葬前に生き返る?
残念ながら今まで火葬前に生き返ったことはございません。
生き返ってほしいと願うご家族様がいるのは事実です。お亡くなりになったペットちゃんのお身体がまだ温かかったりするとなおさらです。
弊社でご火葬にお伺いさせていただいた際にも、ペットちゃんの亡骸を前に、
「本当に亡くなっているのか…。自分だけでの判断では受け入れられなくて…一緒に診てもらってもいいですか?」
と、不安なお気持ちの中ご依頼される方もいらっしゃいます。
死亡の確認をする場合は、お気持ちを落ち着かせて以下の3点だけでもしっかりと確認をしてください。
2.心拍、脈の確認・・・胸のあたりに手、耳をあてて鼓動の有無を確認してみる。
3.対光反射の確認・・・目に光や風をあてて瞳の反応の有無を確認してみる。
※ハムスターちゃんやカメちゃん、トカゲちゃんなどの場合「冬眠」の可能性もあるので注意が必要です。
ハムスターや爬虫類の亡くなった際の処置やご逝去された際の確認については以下の記事で詳しくご説明しています。
ペットが生き返ったように感じた
医学的・科学的にも生き返るはずはないのになぜ生き返ったように感じたのか…。
亡くなったペットちゃんと離れたくない、失いたくないお気持ちや、死を受け入れがたいお気持ち、その子を強く強く想うからこそ生き返って欲しいという願いと合わせてそう感じられるのかもしれません。
また、火葬上の経験からは実際に、火葬中に筋肉の収縮によってペットちゃんのご遺体が動くということはございます。
そのため、ご火葬後にご遺体を寝かせた位置がずれているということはよくございます。
獣医師による死亡診断を
ペットちゃんが亡くなったかどうか不安だったり、その判断に迷った場合は、獣医師に診断してもらうのが良いかと思います。
また、ペット保険に加入している場合、火葬証明書で代用可能な場合がほとんどですが、手続きに獣医師による死亡診断書の提出を求められる保険もあるようです。
ペットが亡くなった時に起こった不思議な体験談
先日、ペットちゃんの旅立ちのお手伝いをさせていただいた際の不思議な体験のお話です。
お見送りさせていただいたのはワンちゃんでした。ご夫婦でご葬儀にお立会いくださったのですが、火葬炉の扉を閉める間際に、
「あっ!」と、声をあげられご夫婦が顔を見合わせられました。
おうかがいすると、ワンちゃんの鳴き声がお二人に聞こえたそうです。
「甘える時の声だったね…。」
と、お二人とも溢れる涙をぬぐいながらワンちゃんの旅立ちを見送られました。
虹の橋へ旅立つ前にワンちゃんが、大好きなご家族様に告げた感謝の言葉だったのかもしれません。
宗教的な考え方や科学的な根拠の有無とは関係なく、ご家族様と旅立ったペットちゃんが心を通わせる瞬間を経験される方もおられ、それは誰にでも理解でき、共感できるわけではないことかも知れません。
ただ、ご家族様にとって気持ちが救われたり、心の支えになれるような優しくミラクルな体験をされる方も少なくないようです。
実際に不思議な経験をされたという方のお話をまとめていますので、よかったら以下の記事も読んでみてください。




今回、愛犬がなくなったのですが、綺麗に拭いてあげているときと、トイレをしている時に、大好きだった愛犬が、分かりやすく声を上げてくれました。それは、まだ生きているんですか?
とても大切な瞬間をお話しくださって恐れ入ります。亡くなった直後や看取りの場面では、体が完全に静止するまでに少し時間がかかることがあります。そのため、呼吸や声のように聞こえる音が出たり、筋肉の動きで反応があるように見えることもあるようです。これは医学的には「死後の体の自然な反応」と説明されることが多いです。
一方で、長く一緒に過ごした大切な存在だからこそ、「声を上げてくれた」と感じる体験は、ご家族様の心にとって特別な意味を持つものだと思います。科学的な説明だけでは片付けられない、不思議で温かい体験をされた方は少なくありません。
肉体的には亡くなっていたとしても、その瞬間に「まだ生きているように感じた」ことは、愛犬との絆が深いからこそ心に届いたサインのようにも受け取れます。
最後に声を聞けたことは、きっと「ありがとう」「そばにいてくれて嬉しい」という愛犬ちゃんからの贈り物だったのかもしれませんね。
愛犬ちゃんとの思い出を大切にお過ごしください。