ペットが亡くなったら

横須賀市のペット火葬場の廃止から考えるペット火葬費用について

横須賀市 ペット 火葬場

自治体にて“動物火葬場”を設置し、お亡くなりになったペットちゃんのご火葬を執り行なう公営の火葬場。

県や市によって扱いは異なり「持ち込み」・「収集」の費用や返骨の対応は様々ですが、民間火葬業者に比べると費用も抑えられることもあり、公営の火葬場は、ペットちゃんと共に暮らすご家族様にとっていつの日か訪れる別れを考えた時にも心強い存在であることと思います。

運営等については各自治体に委ねられていますが、それぞれ火葬場の存続や経営に問題を抱えている市町村も少なくありません。老朽化や維持のための財政を見直した際、税金を使い動物火葬場を稼働させることに疑問視する声もあがっている自治体もあるようです。

ここでは実際に議会で公営小動物火葬場の廃止の提案があがった横須賀市のニュースを例に、ペット火葬費用について考えていきたいと思います。

横須賀市のペット火葬場の廃止のニュース

横須賀市は2020年3月末に、公郷町に設立してあるペットなどを火葬・焼却する小動物火葬施設を廃止する方針を示しました。

廃止を決めた理由について市は、2006年に更新した専用炉が老朽化した上、地元住民から更新を望まない声が上がっていることや、業務委託先の担当者の高齢化も進んでいることを列挙。加えて、ペットブームで民間のペット葬儀業者が市周辺に増えていることも要因に挙げられています。

廃止後は飼い主が自分で業者に依頼するか、来年3月から本格稼働する新たなごみ処理施設で対応するかを選ぶことになるとのこと。市によると、小動物を専用炉で火葬しているのは横浜や川崎、藤沢など6市。その他の自治体は、通常のごみ焼却場などで焼却しているケースが多いと説明しています。

ペット火葬場存続の署名活動

横須賀市動物愛護協会家族の一員として大切に育ててきたペットの最期が新しくできるゴミ焼却場で一般ゴミとして返骨されることなく焼却されてしまうことに不安と悲しみに落胆し、憤りを感じるのも当然です。

「現施設には焼香台や慰霊堂もあり、供養に訪れる家族の姿が絶えず見られる状況にあり、家族の一員ともいえる動物たちを見送り・弔うという”別れ”について、もっと深く考えてほしい。」

「動物と暮らす高齢者も増えており、ペットを失った人の心のケアも大切。」

「先に廃止ありきではなく、動物の生きる権利と死の尊厳、”看取り”について福祉の観点から、所管部局で横断的に議論を深め、関係団体とも意見交換をすべきではないか」との意見もあげられています。

NPO法人横須賀動物愛護協会は、小動物火葬施設廃止は突然の方針であることや、説明不足に不安を感じた市民に訴えかけ、ペット火葬場の継続を訴える嘆願を集め、市に撤回・再考を求める要請書を提出し、反対の署名活動を行っています。

市側の意見

専用炉の老朽化はもとより、業務委託先の担当者の高齢化や現状の手数料では維持が困難なため、2015年に手数料を改定し、実質値上げとなったが、1体にかかる経費は6000円超で徴収する手数料はこれを下回ってしまうのが実際のところで

「民間事業者では数万円と言われており、民間のペット火葬業者を圧迫する」

「公で行う必要がある事業なのかを論ずる時期に来ているのでは」

「利益享受者へ負担させた方がいいのでは」

などの意見も議会で取りだたされているようです。

(横須賀市議 小林のぶゆき:http://kobayashinobuyuki.seesaa.net/article/470078141.html)

(横須賀市議 皆川まさのり:

https://mina37.info/2019/09/03/小動物火葬の廃止について/)

 

今後の対応や時期については庁内で調整・検討を進めているとのことですが、小動物火葬施設の廃止について、横須賀市の上地克明市長は9月18日、市民らの理解を得るため、当初、市議会12月定例会に予定していた関連条例案の提出を延期する考えを示唆しています。

横須賀市近郊のペット火葬場と相場

横須賀市近郊には民間のペット火葬業者は現在でも15社以上あり、出張・訪問対応の業者を含めると多くの火葬業者が存在します。

横須賀市に限ったことではございませんが、料金も様々で火葬されるペットちゃんのお身体の大きさによる他、“固定炉で火葬するか”“訪問火葬するか”など見送る家族の希望によっても価格は変わります。

民間火葬業者への仲介業者が相談依頼を受けたデータを見ると、横須賀市でのペット火葬・葬儀 の平均費用は2.3万円。

下記の料金表は横須賀市のペット火葬料金表の一部ですが、金額を見比べると民間火葬業者との差が大きく、路上等で亡くなった飼い主のいない小動物を無料で収集・火葬している現状を含めると、財政を圧迫する要因の一つとして考えられるのも納得はできるのかもしれません。

横須賀市の火葬料金表

項目

区分

例

手数料

火葬手数料

(1体)

5kg未満

猫、ウサギ、ハムスター、小鳥、チワワ、など

2,060円

猫など
5kg以上10kg
未満

柴犬、ダックスフンド

など

3,090円

小型犬など
10kg以上20kg未満

紀州犬、ダルメシアン

など

4,120円

中型犬など
20kg以上

土佐犬、秋田犬、セントバーナードなど

5,150円

大型犬など

 収集手数料

1体

3,000円

返骨手数料

1体

2,000円

そもそも公営のペット火葬場がないところも

多くの自治体はペットの火葬を行なっています。形態や内容は自治体によって違いがあり、管理する焼却施設と一体となっているところやペット火葬を行なっている業者に委託しているところもあります。

ちなみに福島県のいわき市など、公営によりペット火葬を行なっていない地域も存在します。

それらの地域の方々は、弊社そよふくにペット火葬を依頼されるなど、民間のペット火葬業者に依頼されてご火葬されています。

ペットを飼育する人から見れば、ペット火葬は安くて手厚いサービスが一番望まれるところかと思います。

ただ、公営の火葬場の存続においては市税を使い動物火葬場を稼働させている現状において難色を示す声もあります。

世の中はみんながペットを飼っている人だけではありません。平成30年においてペットの飼養状況は約30%(一般社団法人ペットフード協会調べ)とされています。ペットに税金が使われることは、ペットを飼っている人と飼っていない人の不公平さが出てしまうということです。

ならばペットを飼育している人や、火葬場を利用する人から適切な税金や料金を徴収し維持を図るという意見もあるようですが、一回の火葬にかかる燃料費や、さらに人件費等を考えると継続的な赤字にならない経営を考えると今の値段では限界でてきてしまうのが現実かと思います。

ただ、金銭的なことなどを考えても全ての飼い主様が民間の火葬業者に依頼できる状況ばかりではなく、公営の火葬場を必要とされている方がたくさんいることも現実です。

ペットに人権がない今の社会において、ペットの所有者となる飼い主が最後まで責任を持つ必要があるのは言うまでもありません。

そして多くの動物達が尊い命の最期を安らかに迎えらえるようになることをを望んでやみません。

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