最近ではペットを亡くされた方の多くが、火葬後のご遺骨をお手元にて大切に保管し、供養されているケースが多くみられます。
時間が経ち、お気持ちが落ち着いてこられ、「埋葬」や「海洋散骨」「小さな骨壷へのご遺骨の移し替え」「形あるご遺骨を見ているのが辛い」などお考えになる方もいらっしゃいます。
これらはご遺骨を小さく砕き、粉骨=パウダー状にすることで自然や環境ににより配慮したご供養が可能となります。
また、パウダーすることによって体積が1/3程に減るので小さな骨壷へのご遺骨の移し替えや、ネックレスやペンダントへの分骨も可能です。本記事では、ご自宅でできるペットのお骨を粉骨する手順を紹介します。
ペットのお骨を自分で粉骨するために必要な道具
お骨は火葬の際、高熱で火葬されているため、小さなペットちゃんの場合は、すり潰すことで、70%~80%位は比較的すぐにパウダー状になります。
ペットちゃんのご遺骨を粉骨される際は、以下の道具をご用意ください。
乳鉢
乳鉢はペットちゃんのご遺骨をすり潰して粒子状にすることが可能です。
ホームセンターなどで1,000円位で購入することができます。
バット
ご遺骨を骨壷から空ける際に必要です。バットに空けた際に骨壷の底が湿っぽくなっていたり、シミ等の黒ずみが見られる場合は、骨壷内にカビが発生している可能性も考えられますので、よく天日乾燥させるようにしましょう。
ハケ
パウダー状のご遺骨を容器等に移すときに必要です。
柔らかく、小回りの効く小さなハケがオススメです。
ピンセットや箸
ご遺骨から金属やススなどを除去するときに使用します。
布
初期の段階でご遺骨を袋に納めて細かく砕く際に利用します。
布袋を利用することで骨を周囲に飛び散らすことなく粉砕できます。
小型犬や猫ちゃんの場合は、箸や手で、ある程度骨壷の中で細かく砕いてしまうこともできます。
ハンマー
比較的大きなご遺骨がある場合に利用します。大型犬の場合はご遺骨のサイズも大きく硬いため、袋に入れた状態でハンマー等で最初にある程度砕く必要があります。小型犬や猫ちゃんの場合は必要ないでしょう。
ゴム手袋
ご遺骨を直接素手で触ると、手の皮脂やタンパクの汚れが骨に付着してしまいます。このような微量なタンパクや脂質を栄養源としてカビが生えたりすることもあるので、状態よく保管するためにも手袋を着けて作業をしましょう。
分骨専用の容器や袋
ご遺骨を保管する容器や袋を準備しましょう。パウダーにする目的はご家族によって様々ですので、目的にあったものをご用意ください。容積を減らして長期で自宅に保管(手元供養)されるという場合は、外部からの空気や湿気を入れない密閉性の高い容器やジップロック等の袋をご用意されると良いでしょう。また、散骨される場合には、使用後に処分し易く、撒きやすい紙袋等を利用されると良いかと思います。
ペットのご遺骨を自分でパウダーにする方法
ペットのご遺骨をサラサラなパウダーにするための手順をご紹介いたします。
ただし、愛犬や愛猫のお骨を見ることで悲しくなってしまうという方や、自分の手で遺骨を崩したり、すり潰したりすることに心理的な抵抗のあるという方はご自身で無理にパウダーにされずに、専門の業者に依頼するのもひとつの方法です。
お心の準備ができているという方のみ、ご自身の責任で粉骨作業を行ってください。
①ペットの骨の不純物の除去
ご遺骨の不純物(黒いススの付着物や金属など)を取り除きます。
適切な処置で手元供養されているご遺骨はこの工程は確認程度でも良いかと思います。
②天日乾燥
日当たりの良い所で骨を天日乾燥させる。
外で乾燥される場合は風で飛ばされたりしないように注意してください。
③大きな遺骨を細かくする
大きなお骨は布袋や骨壷に入れた状態で砕きながら、ある程度の小さなサイズになるまで崩します。
④乳鉢でパウダー状になるまですり潰す
お骨は乳鉢に少しづつ入れて粉末状になるまで細かくすり潰します。
⑤適切に保存できる容器や袋に保管
粉骨後ご遺骨をどうされるかによって必要な入れ物を用意します。
コンパクトにして保管されておく場合、粉末状になったお骨はチャック付きのポリ袋などに入れ空気や湿気が入らないように密封します。
自分でする粉骨パウダーのまとめ
以上のような方法を用いてご遺骨をご自身でパウダー状にする工程を紹介しましたが、
手作業でご遺骨を完全なパウダーにするには時間と根気が必要です。
特にご遺骨の量が多い大型犬の子は時間がかかります。
また、ペットちゃんのご遺骨をご自身で粉骨されることに心理的抵抗がある場合は、無理をしないことも大切です。
ご希望であれば専用の機械を使用して、サラサラのパウダー状に加工することも可能ですので、ご相談いただけましたらと思います。
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